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思い込みの怖さ

 新聞の投書欄におもしろい記事を見つけた。「正統派力士が少なく寂しい」というもので85歳の方が書かれている。現在の角界にもの申すという感じかな。で、その1が「仕切りのときにちゃんと手をつかなくなった気になった」というもの。しかし、手をつくように下のはWikipediaによると1984年の9月場所からだそうで、これは相撲の関連番組でも見たことがある知識だ。

 第2は「現在はモンゴル勢をはじめ『勝ってなんぼ』というような相撲が目立つ」のだそうだ。つまり「跳んではねて、勝てば良いという感じがあるのは寂しい」ということなのだが、モンゴル勢は白鵬にしても、照ノ富士にしても、逸ノ城にしてもそういうことはあまりしない。いわゆる小兵力士がよくやる手であって、そのような注文相撲は昔からある。

 ともかくこの御仁は高齢であられるから、「昔の大相撲を見てきた小生にとって」のまなざしであろうけれど、「昔の大相撲」が今より「心技体」がすぐれていたとは言えないだろうと思う。まあ、「昔は良かった」という思い込み、「外国人は日本の礼を知らない」という思い込み、そういう思い込みにはよくよく注意をしないと歴史を歪めたり、差別の原因となったりしかねない。



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