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ゴルゴ13と生成AI

更新日:2023年9月10日

数日前にコンビニで購入した。いつも見つければ買っているシリーズだが、先月発売らしくたまたま売れ残っていたもののようだ。もちろん誰もが知っている(そうでもないか)ゴルゴ13の総集編だ。ゴルゴ13はビッグコミック誌に連載されて今年で55周年を迎えるのだそうな。記憶によれば(隔離中のため資料が手に取れない)、そのとき25歳前後だったから、80歳にはなっているはずだ。しかし、記憶によれば戦前にすでに少年であったという作品もあったような気がするので、そうするともう少し年長の可能性もある。さいとうたかをは1936年生まれで、等身大の人間を想定していたとすれば87歳くらいだとしてもおかしくない。

それはともかく、ある年齢から歳は取っていないようだ。しかも、さいとうたかを亡き後もゴルゴ13は死なずに戦っている。不死身の男だ。

で、療養中のベッドの中で読んでみたら今号は生成AIの特集だった。生成AIが一躍注目を浴びた年であり、僕も関連する文章を書いたし、今度は何故か同和問題研修に生成AIの話を入れてくれという注文まではいっている。そういうこともあって読んでみたら実に適確に生成AIについて理解を深めることができた。研修の教材に使おうかなと思うくらいだ。(笑)

で、初出を見たら、2018年と2019年だった。ゴルゴ恐るべしだ。

ちなみにこの総集編をスマホのカメラで写したのだが、カメラはゴルゴ13の顔に焦点をあわせにいった。漫画であっても、人間の顔だと認識するのか。これもまたAIらしきものが使われているのだろう。

それはともかく、今年は生成AIがかなり話題となった。実際に使ってみるとその進歩は日々めざましいものがある。我々より遙かに学習能力は高いのだ。他にも書いたことがあるが、生成AIに教員がやっている受験勉強指導みたいな「正解」を覚えさせるような教育なら、教師は生成AIに取って代わられるのではないかと問うたら、「そんな悲しいことをいうな」と反論された。どういうデータをGPTに学習させたかはわからないが、教師は子どもの未来に夢を与える仕事だ、みたいな青臭い考えを学習していたらしい。尤も、その青臭い思想がなければ教育は人類を死滅させてもおかしくはない。ほぼそんな時期に来ているのではないかと絶望しかけていたら、生成AIに救われたということになる。

要は何を生成AIに学習させるかにかかっている。それを決めるのは人間だ。

「人間の最高の美点を、AIに委ねるつもりかね?どうやら君は“人間”に絶望しとる様だな・・・・・・」(数学者佐久茂)『AIメティス』

「まさか・・・・・・AIの上を行く、人間が居るなんて・・・・・・」(天才プログラマーにしてIT企業社長フリッツ・フォルガー)『AIメティス』

「AI任せはロクな事がないって事さ」(情報屋ホルヘの弟子ダビ)『情報屋の弟子』

まあ、登場人物の台詞から想像がつくように、人間に絶望しないことそして人間が主体として生きる努力をすることがますます求められるのだということは肝に銘じておきたい。ゴルゴ13もあの年でがんばっているのだし。


 
 
 

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